一青妙 HITOTO TAE

Essay | エッセイ・ブログ記事

2024.08.03

トカプチ400を走って

自転車・ロードバイク 日本

NCRのトカプチ400をサイクリングするために、北海道の帯広空港に飛びました!

1日目 帯広〜糠平源泉郷 約100キロ

爽やかな気候のなか、広くてまっすぐで信號がほとんどない道を走れる楽しさと幸せを噛みしめています。
TOKACHIサイクルツーリズムルート協議會の為廣正彥會長のガイドで、道の両側に広がる作物について色々とお話をしてくださり、農業王國十勝の一面を知ることのできる學びの多いライドでした。
とうもろこし、小麥、大豆、ジャガイモなど色々あったけれども、一番驚いたのは「長芋」。ほとんどが台湾や中国に輸出されているんだとか。知らなかった……。長芋のフライを食べたけれども、ホクホクで美味しかった!

2日目 糠平源泉郷〜三国峠〜帯広 約130キロ

朝からシトシト雨……。曇りになる予報が外れて、雨はどんどん激しくなり、今回のトカプチ400北回りルートのハイライト”三国峠”の景色が全て霧の中。本当に残念。

でも今回のライドでは、帯広のレンタサイクルショップandoorさんからEバイクをお借りしているので、苦しいヒルクライムも楽々上ことができ、快適です。
上りはEバイク、下りとフラットはロードバイクの組み合わせでサイクリングの楽しみ方がぐんと広がることを実感しました。

それにしても、久々の一日中雨の中のライドは結構苦しかった。冷えるし、靴の中プールみたいになり、手はふやけてシワシワ……でも、帯広名物の豚丼やザンギを食べ、ばんえい競馬にも行き、なんだかんだで満喫しました。
本当は見たかった、ぬかびら源泉郷の旧国鉄士幌線・タウシュベツ川橋梁や三国峠からの眺めは次回の楽しみにとっておきたいと思います。

3日目 帯広〜帯広空港〜ファームレストラン野島さんち〜道の駅なかdさつない〜道の駅忠類〜道の駅コスモル〜SORA〜晩成温泉 約110キロ

昨日から雨が降り続いているため、残念ながら本日はライドせずに、車移動で南回りの視察に出発。
2日続けて100キロ以上走ってきたから、正直少し疲れていたので、私にとって実は嬉しい休息日に。

それにしても、2日間自転車で北海道の道を走り、道にひび割れがほぼ等間隔で現れるのに驚きました。積雪寒冷地の北海道では、急激な温度低下でアスファルトが収縮してしまうため、避けられない現象なのだとか。車に乗っていればそこまで気にならいのに、、自転車に乗っていると、腕はもちろんですが、振動を感じて体全体に負担がかかり、危ない場面に何度か遭遇しました。何か良い策はないものか。

ランチは、ファームレストラン『野島さんち』で地元の新鮮な野菜を使った”野菜たっぷりプレート”を頂きました。豚丼、ザンギ、ジンギスカンとお肉つづきだったので、野菜の優しい甘味が美味しかった!

広大な北海道。道の駅は観光情報や食事だけでなく、自転車用の空気入れや工具を備えたサイクルステーションとして重要な役割を果たしていることを勉強しました。

大樹町の「大樹町宇宙交流センターSORA」に立ち寄り、民間ロケット「MOMO」や「すずかぜ」などを見て、ゴールの晩成温泉へ。
ヨードの湯として知られている晩成温泉。独特の匂いがたちこめる茶褐色のお湯に身を沈めれば、全身消毒されたような気分になり、肌はツルツルに。いいお湯でした。

ニュースで東京は40度近い猛暑と聞きました。雨は降っても帯広はだいぶ涼しくて過ごしやすかったんですね。明日は最終日。南回りで晩成温泉から再び帯広を目指します。まだ”十勝晴れ”に会えていないので、晴れてほしいな。

4日目 南回り晩成温泉〜大津漁港〜ハルニレハウス〜ととろーど〜帯広駅 約116キロ

とうとう出会えた”十勝晴れ”!
やっぱり晴れているとどこで写真を撮っても映える!朝から太平洋がキラキラと輝いていて、空の青と一面に広がる緑、どこまでも続く一直線の道をサイクリングしながら、「北海道はでっかいど〜」なんて昔どこかで聞いた言葉が心にこだましていました。

豊頃町の大津漁港は、十勝発祥の地であり、明治時代は十勝の中心地として発展してきたのだとか。シシャモやサケを捕る漁船が並んでいました。
ととろーどでは、十勝川に遡上するサケを見られると聞き、楽しみにしていたのですが、タイミングが合わず、残念。それでも、ガラス越しに川の断面を見ることができ、流れの早さに圧倒され、あんな急流を必死に泳いで登るサケを想像して、生命力に感動しました。

昼食は豊頃町・原桃子さんの手作りランチ。ハスカップごはんや新鮮なきゅうりにトマト、シフォンケーキ、お汁粉などなど、ほっこり優しい味に日差しを浴びて疲れた体が癒されました。

昼過ぎから空がグレーに変わり始め、通り雨が心配されましたが、雨雲を避けるように帯広駅に無事ゴールすることができ、トカプチ400の調査を終了。

北海道開発局・帯広開発建設部のみなさんをはじめ、TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会のみなさん、(株)ドーコンのみなさん、静岡の佐藤雄一さんと松浦君裕さん、東京の石𥔎文吾さんなどなど、たくさんの方々の手厚いサポートぼおかげで、安心安全なサイクリングができ、楽しい4日間を過ごすことができました。
本当にありがとうございました。

トカプチ400 の魅力を、ひとりでも多くの人に知ってもらえるように、この体験を話していきたいと思います。
トカプチ讚!


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