一青妙 HITOTO TAE

Essay | エッセイ・ブログ記事

2023.09.20

第35回ツールドのと400〜Day2 9/17

石川県 自転車・ロードバイク

2日目:約135Km 輪島(輪島マリンタウン)〜七尾(和倉温泉運動公園ヨットハーバー)

2日目を迎えたツールドのと400。
例年の2日目は、約160Kmを走る最長コースとなっていましたが、今年は、5月に珠洲で発生した地震のため、奥能登をぐるっと回ることはせず、距離を少し短く設定しています。
ちなみに、2023年の奥能登国際芸術祭は9/23〜11/12までの開催。
2020年は、会期中にツールドのとがあり、屋外に設置された作品を鑑賞しながら走ることができました。

私は出走する人たちと記念撮影……って何かに気がつきませんか!?今日の私はサイクルジャージではなく、Tシャツ姿です。昨日のちょっとしたハプニングで、今日は早々に自転車を自衛隊のトラックに積み込み、荷物も預け、皆さんのお見送りをして、輪島&和倉観光に切り替えちゃいました。

輪島といえば——朝市。
今からもう30年以上も前のこと。私がまだ高校生のころ、母が自分のルーツである「一青」のある場所に行ってみたい、ということで、妹と三人で中能登町や輪島を訪れたことがありました。
当時は、朝早くから道の両脇におばあちゃんやおじいちゃんたちが獲ってきた海産物を前に広げて座り込み、たくさんのお客さんと値引きの掛け合いをしていた様子が記憶に残っています。
ところが、今回朝市通りを歩いて、海産物を売っているお店が少なく、漆器や陶器を販売するお土産店が増えているような、全く違う印象を受けました。

それでも、朝市は朝8時からでないと始まらないので、ツールドのとに出走する場合はスタートが7時半だから、見ることができません。
災い転じて福となすではないですが……楽しい!
元々肉より魚派なので、色んな海産物があって、どれも美味しそう。
すでに朝食は済ませたのに、我慢できずフグ、のどぐろ、あじなどを買って自分で網焼きにチャレンジ。どれもちょうどいい塩梅で美味しかった!!
永井豪記念館にも立ち寄り、しっかり観光したあとは、のと鉄道七尾線で和倉温泉に向かおうと、穴水に向います。

穴水は追手風部屋相撲力士・ 遠藤関の出身地のため、駅前にのぼりが立ち、資料館もあったので、電車の待ち時間の間に見てきました。
穴水駅にはすでに列車が止まっていて、カメラを持つ人だがりができていてびっくり。
なんでも、ちょうどこの期間の”のと鉄道七尾線”は、石川県・能登地域を舞台としたテレビアニメ「君は放課後インソムニア」のラッピングカーとなっており、アニメ&鉄道ファンの人が多く詰めかけているのだとか。

列車は内海である七尾湾沿いに走り、線路が海岸線ギリギリを通る箇所もあって、絶景が続きます。
自転車もいいけれども、列車は100パーセント安心して景色に没頭でき、和倉温泉までの約35分の旅を満喫しました。
ちなみにこの路線、昔は輪島や珠洲方面にも延びていたのですが、随分前に廃線となっています。
今も走っていれば、きっと人気の観光列車になっていたのになぁ……。

和倉温泉では共同浴場の”総湯”に直行!
開湯以来1200年以上わき続けているお湯は、まろやかで気持ちがよく、風呂上がりにスイーツを堪能して、皆さんのゴール会場に向かいました。

2日目は初日より気温が高くなり、本当に過酷な状況下でのロングライドとなりました。
それでも、元気にゴールしてくる皆さんを見ると、やっぱり走りたかった……と少し後悔。
夕食は、昨年訪れてとっても美味しかった”辰巳寿司”を再訪し、バイ貝、カニ、タイなどなど、地元の味を堪能してきました。
おいしいものをお腹いっぱい食べたのだから、3日目はきっと出走できるでしょう。

勝手ではありますが、走らなかったことで、ツールドのとにおける自衛隊の存在や人、荷物を運んでくださるサポートチームの総合力を強く感じ、ツーリズムとしてのツールドのとの可能性再認識することができました。

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