茨城県大子町「生瀬小学校」を訪れて
茨城県大子町にある「生瀬小学校」にお邪魔してきました。
なぜ生瀬小学校に行くことになったのか……。
実は私、台湾の台東県国際事務推動委員を務めています。
漠然とですが、”台東県と日本の学校交流ができたら素敵だな”と考えていたところ、幸運にも様々なご縁に恵まれて、昨年の秋から、生瀬小学校と台東県金峰鄉の「介達小学校」の学校交流が始まったのです。
生瀬小学校の清水洋太郎校長先生による学校案内で、学校を囲む雄大な自然を散策していると、巣箱や生徒さんたちが考えたベンチなどが置いてあるのを発見。
新緑や雪の季節を想像しながら、私もこんな小学校に通いたかった、と羨ましく思いました。
校舎に戻ってからは、台湾と台東についてのお話をちょっとさせてもらいました。
小学生向けの講演は初めて。
全校の生徒数は34名。小学校一年生から六年生を目の前に緊張しましたが、話始めると、みんな一生懸命に耳を傾けてくれたり、反応してくれたりするので、逆に励まされました。
介達小学校は、生徒全員が先住民で排湾族です。
台湾にはどんな先住民がいるのか、先住民の言葉はどう違うのか……などなど台東の特色と合わせて紹介しました。
「台湾の国民食はなんですか?」
「台湾のフルーツはどんなものがありますか?」
「台湾人みんなが、手を繋いで踊るのですか?」
講演後、色々な質問が飛び出し、生瀬小学校のみなさんの学習能力とコミュニケーション力の高さに驚きました。
講演後は、いよいよ両校のオンライン交流の時間です。
もうすぐひな祭り。
日本のひな祭りについての紹介があり、みんなで「うれしいひなまつり」を合唱することから交流が始まります。
この日の介達小学校の生徒さんたちは、翌日に開催される全国学生舞踏会の決勝戦に参加するために、バス移動中からのリモート出演。
「緊張しているの……」という生徒さんもいましたが、見た感じはとてもリラックスしている様子でした。(ちなみに、台東から桃園まではで約7時間のバス旅行!)
数回ですがオンラインでの交流の様子は見てきたものの、実際に生瀬小学校の生徒さんたちとお会いするのは今回が初めて。
画面越しに介達小学校の生徒さんたちと話しているのを目の当たりにして、胸がいっぱいになりました。
生瀬小学校では、日本でいち早くICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))を活用した令和型ハイブリッド教育を実践しています。
全員がタブレット端末でスライドや動画を使いこなせるので、介達小学校とのオンライン交流も抵抗なく行えるのでしょう。また、筑波大学の留学生との交流も行っているので、物怖じしないのでしょう。
一方で、介達小学校も、英語を得意とする教職員がいることから、積極的に英語教育を取り入れていたり、全国ダンス大会の優勝常連校であったりと、活発な生徒さんたちです。
両校の校長先生の協力はもちろんですが、そのほかにも、オンラインミーティングで通訳を担当して下さる筑波大学留学生のミンミンさん、台東県政府の小曽戸さん、大子町観光商工課の田那辺課長、松本さんなどなど、多くの方のご好意によって、両校の交流が実現し、続いております。
私の父の故郷・台湾基隆と、母の故郷・石川県中能登町の中学校の交流は30年以上続いており、今では、卒業生が自分の子供を連れて互いの国を訪れるようになっているとか。
今回始まった生瀬小学校と介達小学校の交流も、いずれ両校の生徒さんたちが実際に大子町と金峰鄉を訪れることが叶うよう、微力ながらお手伝いしていきたいと思います
追記:
こちらにも、当日の様子が掲載されています!
生瀬小学校のポータルサイト