NHK朝ドラに登場した台湾の「愛玉子」
本日、NHKの連続テレビ小説「らんまん」で、日本の植物学の父と呼ばれる牧野富太郎がモデルの主人公・万太郎が台湾土産として持ち帰った「オーギョーチ(愛玉子)」は、私が子供のころからの夏の定番のおやつでした。
市場に行けば、大きな塊の愛玉子があって、必要な量だけ切り売りしてくれたなぁ。
愛玉子だけでなく、杏仁豆腐や仙草ゼリーの塊も一緒に売られていることが多く、この3種類を買って帰り、ハチミツレモン水に入れて食べるのが定番でした。
「日本に行ったらもう食べられない——」
「自分で作ればいいじゃない!」
愛玉子のない日本で暮らすことが決まり、悲しむ私に、台湾の伯母が愛玉子の種と手作りの”搾り袋”を送ってきてくれたときの衝撃は今でも忘れられません。
まさか、自分の家でも作れるなんて……。
なんか鳥の餌みたい!?なんかの屑?などと、まだ中学生の私は半信半疑で指示された通り種を袋に入れ、水のなかでチャプチャプと搾る動作を繰り返しました。
すると、朝ドラのように見事な愛玉子が完成したのです!
最初は水と種の量がいまひとつマッチせず、ゆるゆるの愛玉子になったり、固すぎの愛玉子になったりもしましたが、いまでは搾るだけで出来上がりの固さを予測できるまで成長しました(笑)
愛玉子や仙草、杏仁には清熱作用(消炎、解熱、化膿の抑制など)があるので、暑い夏にぴったりな食べ物です。
特に愛玉子はカロリーが低く、食物繊維が豊富で、デトックス効果もあるとか。
台湾ではカルフールや乾物街の迪化街などに行けば、適量の種と搾り袋がセットになったものが売られています。
体にいいこと尽くめで、手軽に再現できる「愛玉子」。
ハチミツ水や砂糖水だけでなく、紅茶や烏龍茶など、好きな飲み物に加えて飲むこともできるので、ぜひ試してみてください!
それにしても、こんな昔に愛玉子を日本で食べていた人たちがいたなんて、感慨深いです。これを機に、日本でも愛玉子の輪がもっともっと広がりますように。